リノベーションスペース「TABLOID」


リノベーションスペース

最近、都心も含めて、多くのリノベーションスペースが誕生しています。
「リノベーションスペース」とは、
建て壊して新しい建物を造るのではなく、既存の建築物を利用し、元の建築物の良さを利用しながら、内装を替えて、新しい建築物として誕生させるものであり、近年、大変注目を浴びています。

そういった、これからの新しい建築物を知ると同時に、
古いモノを切り捨てるのではなく、その良さを活かしながら再利用するという方法にも目を向けてみるのもいかがでしょうか?

ということで、今回は、
東京の都心から少し離れた、湾岸エリアにある
「TABLOID」に行ってきました。

「TABLOID」は、先月の2010年5月にオープンしたばかりの建物で、
元は産經新聞の印刷工場して、機能していました。
リノベーションした後も、その後を残しながら、新しく生まれ変わっています。

(今も、かつての印刷工場の跡を残してます)

かつて印刷工場だった建物がコンバーションされ、
ショップやスタジオ、ギャラリーやオフィスとして生まれ変わっています。

地上4階立て、地下1階の建物は、
デザイナーやアーティストなどの方にも、イベントとして利用できるそうです。
かつて巨大な輪転機が設置してあった場所は、
今や天井まで吹き抜ける巨大な空間が広がっており、
様々なイベントを開催するのも最高な場所として生まれ変わっています。

また、かつての産経新聞の工場跡地ということで、
タブロイド紙の「夕刊フジ」などを印刷していたことが場所のネーミングにもなっており、
このビル自体がタブロイド紙のように雑多な情報を編集/発信していくメディア化ということがこめられているらしい。

また特筆すべきは、建物のあちらこちらに遊び心満載なアートが描かれていることだ。

空いた空間や、普通だと見逃してしまいそうな小さな箇所や無駄なスペースも、
こういった遊び心を忘れないアート空間に仕上げてしまうあたりは、
場内を見てても楽しくなります。
探せば探すほど、至るところにアートが施されているので、探してみるのもいいかもしれない。

また、2F〜4Fはオフィスやスタジオとして貸し出しており、
工場らしさの匂いを残しつつも、
利用者のオリジナリティ溢れる改装やアレンジが可能となっています。

また、特に凄いのが屋上のテラス。
目の前がレインボーブリッジとお台場を眺めることができる湾岸沿いに立地しているため、
撮影などでの利用などにも最適な場所かもしれません。

また、1Fには、
吹き抜けの多目的ホールでは随時イベントや展示が行われている他、
併設されているオープンカフェ「オーバーオール」が入居しており、
一息つきたいときに、オープンテラスで潮風を感じながら食事ができるスペースも設置されています。

このタブロイド、
本格オープンに先立ち、4月20日にレディ•ガガのシークレットライブが行われた場所であり、ご存知の方もいるかもしれません。

このタブロイドのように、
かつての建物をコンバートして、
建物と空間のダイナミズムを残しつつ、新しいデザインを提供しているところ。
かつての歴史を継承しつつ、その価値観を新しいものにイノベーションする。
かつての、なんでもかんでも新しいものに立て替えるだけがベストではないということを、このタブロイドのような建物から感じることができると思います。

また、建物全体の余白を十分残すことで、
デザイナーやアーティストにとってもクリエイティブな発想をかき立てる場所かもしれません。
クリエイター同士が結びつき、オープンな場所における交流が進むことで、
多様な価値観や多様な分野で活躍している人たちが結びつき、
これまで縦割りになっていた分野同士による境界線すらも曖昧になっていくことで、
新しい”何か”が生まれてくるのではないだろうか。

イースト東京でも魅力的な場所として、
これから注目を浴びていくかもしれません。
ぜひ足を運んでみてください。

「TABLOID(タブロイド)」

TABLOID(タブロイド)
〒105-0022
東京都港区海岸2-6-24
ゆりかもめ東京臨海新交通臨海線「日の出」駅徒歩1分/「竹芝」駅徒歩7分
JR山手線、京浜東北線「浜松町」駅徒歩13分
東京モノレール羽田線「モノレール浜松町」駅徒歩13分
webサイト
http://tabloid-tcd.com/