ハチヨン杜氏に会って来たっ!!日本酒プレゼント企画有り!


みなさん日本酒は好きですか?
私は好きです!ライターのchiquichikaです。
一年前に書いた
大人な日本酒の飲み方 / ハチヨンイズム
の記事は、日本酒の魅力を知ることができるとても良い機会でした。今回、この記事がきっかけで、ひとりのハチヨン生まれと知り合うことができました。

長野県飯山市で杜氏(とうじ)として「北光正宗」という日本酒を製造している、村松裕也さん
杜氏とは、酒造りの最高責任者のこと。村松さんの場合は蔵元(オーナー)兼杜氏として、蔵人(くらびと)を率いています。
長野の酒メッセ2011というイベントのため、東京に来ていた村松さんに会ってお話を聞いてきました!

北光正宗

もちろん酒メッセにも行ってたくさん日本酒を飲んできました!角口酒造店さんのご協力で日本酒プレゼント企画もありますよ!!

酒造りと杜氏のしごと

どうして杜氏を務めることになったんですか?

前の杜氏が高齢で病気で倒れてしまい、そのあとを継いだんです。
もともと角口酒造店6代目の跡取り息子で、大学は東京農業大学の醸造科学科にいきました。大学卒業してすぐに家に帰り、最初の2年間は前の杜氏のもとで酒造りをしました。
2年目の酒造りの途中で前の杜氏が引退して…だから、杜氏としては2年目、酒造りは4年目が終わったところです。

じゃあ、もともと家を継ぐつもりだったんですね。

そうですね、それで大学に入ったので。
まあ、少なくとも高校のときにはもう腹くくってましたね。「長男坊なんで、まあ、継ぐんだろうなー」と思っていたような感じです。あまり抵抗はなかったですね。

酒造りっていつ頃、組織としては何人ぐらいでやるものなんですか?

大手を除いたほとんどの蔵が冬期間(10月~4月ぐらいの間)で1年分の酒を製造します。もともとは農家の方が冬の間に出稼ぎの一つとして、酒蔵で働いていたのが始まりです。
うちでは、夏の間は農業をやって、冬の間は酒造りをやってという昔ながらの職人さん2人に来てもらってます。あとは僕の1つ年下の社員と、僕の、4人で去年は酒造りをしました。
角口酒造店では、年間で日本酒を800石製造しています(1石は1升瓶で約100本分)。

角口酒造店

仕込みの様子

杜氏としての村松さんの仕事は?

冬の間のすべての製造計画を立て、それに沿って指示を出します。人数的に足りている訳ではないので、自分もフル稼働で作業しています。杜氏は工場長のようなものなので、蔵人の健康管理や安全管理にいたるまで、全ての責任があります。それらができた上で、さらにいい酒造りをする、というのが大切。
(ちなみに酒造りについて詳しくはこちらの記事をどうぞ。大人の社会見学 in 奈良 で日本酒にふれてきた / ハチヨンイズム

経験という部分では、きっと職人の方のほうが長かったりとか…

はい、長かったりするんですけど…でも最終判断を下すのはやっぱりこっちなので、結局自分の指示ひとつですべてが決まります。
毎年来てもらっている蔵人さんは、1人は60代後半。もう一人は50後半。経験年数なんていうのは、数十年以上やってます。

自分は酒造りは4年目。若いし経験なんか全然ありません。だからこそ品評会では何とか賞をもらって、内部からも外部からも認められる実績を作りながら進めていかなくてはならないと思っています。
あとは他の蔵の杜氏さんとのコミュニケーションも大事ですよね。
情報交換というか、腕のある人からいかにテクニックを引っぱり出すかという…(笑)。

日本酒は美味しいと、発見されたい

若い人の日本酒離れが進んでいると言われていますね。

日本酒の業界全体で、消費量はピーク時の三分の一ぐらいまで落ちていると言われています。
作れば売れる時代はもう終わったので、40年、50年先も飲んでくれる可能性のある人にアプローチしていかないと、と思います。

どんな工夫をしてるんですか?

去年からデザイナーさんに入ってもらって、ホームページやラベルなどトータルでプロデュースをしてもらっています。
うちは地元消費の普通酒がメインなのですが、県外向けの大吟醸や純米吟醸のラベルをがらっと変えました。酒質も一気に洗練されたものに造り変えたので、うちとして方向が変わったのはそこからですね。

昨年変更したというシンプルなラベル。

去年変えたラベルは、このお米使いましたとか、どれだけ磨きましたとかいったスペックを表面にださず、銘柄と酒の種類しか出てないラベルに決めました。

「うまい酒だった。で、よく見てみたらこういうスペックだった」という方が、長い目で見ればいいんじゃないかなと思っています。
スペックで売るんじゃなく、銘柄で売っていかなくちゃいけないと思っています。

あとは、若いユーザーの多いfacebookも始めました。他にも様々なことを試していますが、全部が機能してくるにはもう数年かかるかな、と思います。

酒メッセでの展示ブースにはiPadでスライドショーが!

同世代にももっと日本酒飲んでもらいたいですね!

そうですね!
飲まないという人も、飲ませてみるとけっこう飲んだりするんですよ!まったく飲めないわけではなかったり。
だから、飲まない人に何とか、上質な日本酒を1杯だけでも飲んでもらえればと思います。

日本酒マニアの方も大切なんですけど、個人的にはやっぱり飲まない人に評価されたいというか、「発見」されたい。
日本酒も案外いけるじゃん、と思ってもらいたいんです。

日本酒ってわかったような顔して飲まないといけないイメージがあります。

そうなんですよね!
もっとシンプルに、うまいかまずいか、料理に合うと感じるか合わないと感じるか、杯が進むか進まないかでいい。
なぜ合うか、なぜ合わないかまで考える必要は全くないと思います。
日本酒を楽しむって、本来はもっともっと敷居の低いところからのスタートで全然かまわないと思ってます。

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「1年間苦労して、自分がつくったお酒、どういう風に飲んでほしいとかありますか?」という質問をしたら、「こういう思いでつくってるのでこうやって飲んでくださいとか、あんまり押しつけがましいのは好きじゃないんですよね。楽しく飲んでもらえるのが一番です。」と答えてくれた村松さん。
いやはや、野暮な質問をしてしまいました。
酒造りをしている人がこう言っているんですから、もっと気軽に飲みましょう!
今はネットでもいろいろ買えますし、ラベルが好きとか、名前がピンときたとか、彼氏の実家の近くだからとか(笑)、そんなふうに気軽に選んでみてもいいのかもしれないですね。

もちろん10,000日目の記念日には、ハチヨンプロデュースの10,000日目の日本酒もありますよ!!

「10,000日目の日本酒」 企画日本酒蔵×ハチヨンイズム

日本酒イベントに行こう!長野の酒メッセ2011

とはいえ何本も買うわけにはいかないし、でも日本酒は試してみたい…という方は、イベントに行ってみるのがおススメです。
今回の「長野の酒メッセ2011」は、長野県から55組の酒造メーカーが出展する大規模なイベントでした。いろいろ飲み比べできて楽しかったです!

入口から酔いどれムードがむんむん(笑)。
みんな気持ちよく飲んで酔っ払っているので、他のお客さんに話しかけられて楽しくおしゃべりしたりも気軽でした。

それからこのイベントでは和服で来ると500円オフ!という嬉しい企画も。
来年も要チェックです!やー楽しかったな。
みなさん、日本酒は美味しいし、何より楽しいですよ。

日本酒プレゼント!!

今回お話を聞かせてもらった角口酒造店さんのご協力で、
この記事を読んでくださった方のなかから3名さまに
「北光正宗 金紋錦 純米吟醸」720mlをプレゼントします!
これを機に、日本酒の魅力を発見してみてください!!

応募方法:
①下記にある角口酒造店のfacebookページに「いいね!」して、
②ウォールにハチヨン見たよ!の旨をコメントして応募完了。
応募期限は8月7日(日)17:00まで。
当選者にはハチヨンイズムよりfacebookメッセージでご連絡の上発送します。

角口酒造店 – facebook

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「日本酒業界は今が転換期というか、混とんとしています。
けっこう何でもアリですね。 そういう意味では面白い時代かもしれません。」と村松さん。
世界で高まる日本酒需要に注目して海外進出も視野に入れ、すでにカナダにも出荷しているそう。
ハチヨン世代が牽引するこれからの日本酒業界に注目です!!