大人と世間を皮肉るノルウェーの高校生


「ノルウェーのいまどき事情」では、北欧ノルウェーで流行っている流行や最新情報を発信する。マンガや映画などのポピュラーカルチャーや、子どもや学生の間で人気のアニメキャラクターや有名ブロガーなどをはじめとした、ノルウェーの「今」をお伝えしていこうと思う。
今回は、大人と世間を皮肉るノルウェーの高校生たちの様子をレポートしよう。

高校生による笑いの学祭レヴィー

毎年2~3月の時期になると、オスロの高校ではRevy(レヴィー)という学祭が開催される。レヴィーの大きな特徴はふたつ。
「世間を風刺し、観客を笑わせる」ことと、「大人が一切関わらないイベント」であることだ。

「都会のバカたち」

「高校」という舞台で、高校生たちはめいっぱい世間のバカバカしさを皮肉に笑う。首都オスロにあるマングレル(Manglerud)高校の2011年のレヴィーのテーマは「都会のバカたち」。都会でわがままに生きる人間たちを様々な角度から批判する。
政治家の失言、両親や教師の意味不明で不可解な言動、外国で起こる紛争、他人を「負け犬」呼ばわりする偉そうな金持ちとエリートたち。だが、それを見る大人の観客たちはお腹を抱えて笑う。
日本人の目から見ると、 「やりすぎじゃないか」と思われそうな大人をバカにした舞台は、ノルウェー人にとっては、ただ、面白い。
なぜ、面白いのか。それは

この記事を書いた人

鐙 麻樹/
日本でフランス語を学んだ後、北欧ノルウェーに渡る。現在オスロ大学でメディア学を専攻。副専攻はジェンダー学。フリーライターとしてノルウェーに関する情報を発信中。
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