北欧ノルウェーの首都オスロにコスプレ好きが大集合!
6月25・26日、デスコン(Desukon)と呼ばれるノルウェーで最大級のコスプレ大会が開催されました。
「デスコン」は日本語の「~です。~ます。」の「ます」と、「コンベンション」(英語でconvention、”熱狂的ファンの集まり”という意味)が組み合わさった言葉。
コスプレ、日本文化、SF、ファンタジー、テレビゲームなどを融合したイベントで、参加者ほぼ全員がアニメ・マンガ・ゲームなどのキャラクターの姿にコスプレして参加する。
日本のアニメ・マンガからだけでなく、欧米映画のキャラクターも見受けられる。
13~23歳をターゲットとしているが、それ以上の年齢層にも支持され、毎年着実に足を運ぶ人の数が増えているデスコン。
主催者側によると、今回で6回目となるデスコンは2日間でおよそ5千人もの人が訪れたそうだ。
昨年の入場者は4,200人だったというから、来年はさらに多くの人々が訪れるのは間違いない。
コスプレ大会、日本語講座、屋台、討論タイム、アーティストたちによるデザイン画などの出展や販売など、多くのイベントが用意されている。
一番人気だったコスプレ・キャラクターは「ナルト」と「Vocaloid」
参加者の多くは日本のアニメやマンガが大好き。
「いつか日本に行ってみたい」
「日本語を勉強してみたい」
と、笑顔で答える人が多かった。
デスコンでは衣装の見栄えなどを競い、コスプレ優秀者たちが選ばれる。
今年、見事に優勝したのはマリータという女の子。
映画『ヘルボーイ2』で適役にあたるプリンス・ヌアダの姿を見事に表現しきった。
ノルウェーには、東京のように渋谷・原宿・秋葉原など、人々の個性や趣味にあわせて好んで出没できる地域があまりない。
アニメやマンガのキャラクターになりたかったり、メイドやロリータの格好をしたくても、ノルウェーではおかしな目で見られる可能性が高い。
周囲の目を全く気にしないで、自分たちの好きな格好ができるデスコンは、ノルウェーに住む参加者たちにとって特別なものなのだと思う。
ノルウェー人のユッリエ(女性)はこう答えてくれた。
「私は高校生の頃、J-Rockにはまっていて、周囲にどうしても溶け込めなかったの。
ノルウェーの学校では変わった格好をしていったらいじめられるわ。
デスコンでの自由なファッションは特別なもの。
社会になじめない時、人って色々な方向にぐれたり、非行に走ったりするけど、コスプレとかおたくとかは、まだ”かわいい”反抗だと思うわ」
ノルウェーの「おたく」たちが大集合するこのイベント。
デスコン主催者は「今年のデスコンは多くの人々が訪れ、皆楽しそうでした。大会終了後もとても良い評価を多くの方々からいただいたので、大成功だったと思っています」と語った。
来年のデスコンはさらに多くの愛好者たちが訪れるのだろう。
ノルウェーのデスコンが今後どのように発展していくのか楽しみだ。
デスコンのさらなる写真はFacebook ”Letters from Norway“で閲覧可能です。