美容室はどうやって「クーポン」と付き合うべきか


美容室がグルーポンを提訴へ

美容室がグルーポンを提訴へ
こんな記事が6/29に少しばかり賑わっていた。

美容室経営の悩みとして、一番と言っても良いくらい悩む集客施策がやはり「クーポンを使うか否か」である。
(美容室経営だけではないかもしれませんが)



サロンがクーポンを使う理由とは

はたして、サロンは「クーポン」を使うべきなのだろうか。
クーポンは、サロンのブランディングや従業員のモチベーションに大きく影響してくる。上手くつかうべきである。

上手くクーポンを使っているサロンは圧倒的に少ない。

クーポンを使うということは、「お客様にとって行きたいと思う要素を与える」という事が最も重要なことではないだろうか。
しかし、今見受けられているクーポンは「お客様にとってお得感を与える」ということしか追求していないと思う。

行きたいと思う要素を与えるクーポンを提供するにはまず、「クーポンの特性」を考えなくてはならない。

上記に挙げたクーポンサイトにしても「美容室の割引券があるところ」というコンセプトなわけではなく各々のサイトに強み弱みが存在する。

例えば、グルーポンであれば、様々な面で「話題性がある」または、「話題性を持たせられる」という強みがあるだろう。
であれば、話題性を必要としているサロンは戦略的にグルーポンを使う事を推奨される。グルーポンなんかに代表されるフラッシュマーケティング系のサービスはTwitterなどと相性が良い。Twitterでのバズを期待するのであれば、「話題になるプロダクト」を企画し、グルーポンやTwitterでのバズを目論み提供して使うのも十分にありだろう

お客様がクーポンを使う理由とは

「なんだ、ここクーポンないのか。じゃあ別のところ行こう」

これがお客様の本音かもしれない。しかし、このようなお客様を追いかけまわしクーポンを把握しきれないくらい配布してサロンの持っていたブランディングが崩れて実際に贔屓してもらっていたお客様を失ったサロンを数多く知っている。

今、サロンのお客様は低単価なサロンに行きたいお客様と高単価なサロンに行きたいお客様とはっきり二極化されているのが現状だろう。

低単価⇒安いから×
高単価⇒高いから○

必ずしもこうではないことは、サロンもお客様も実感しているはずだ。だからこそ、お客様はクーポンを厳選し行きたいサロンを先に決めてからそこにクーポンがあるかどうかを確かめている。

「お客様はクーポンサイトの上位から探して来店する傾向があります。だから、上位にするためにこのオプションを付けましょう」という営業手法に屈している。でも、本当は「行きたいサロンを決めてから、せっかくだからクーポンあるかな?」が実際だと思う。

サロンオーナーが言う口コミ

サロンオーナーは「クーポンは最終手段、理想は口コミや紹介で来てもらうのが一番だ」と、教科書通りの事を言う。
もちろん、教科書通りなので「正解」だと思っている。

今は、口コミが起きることに期待していてはいけない。技術やサービスでもちろん口コミは起きると思う。しかし、普通の美容師では口コミを起こせるようなサービスを提供できないかもしれない。

口コミで来店してもらうは正解だ。
でも、今はその方程式が昔とは変わってきている。

まとめてないけど、まとめてみた

口コミを起こす為の事業活動費として広告宣伝費を見てはどうだろうか。「いくら使ったから何人の戻りがあった」とかで言うROIにはおそらく限界が来ている。

割引だけでは「話題性はない」だろう。クーポンというのは「お客様にとって行きたいと思う要素を与える」ことであり、それが必ずしも「割引」でなければいけないというルールはない。割引でなければいけない、というのは一種の思考停止状態であり、新たな考えを辞めているのと同じである。

このクーポン使ってサロンに行く。という事がステータスになるようなクーポン利用をしてみてはどうだろうか。
それは、何度も言うけど割引じゃないんだ。